2008年2月29日金曜日

アメリカで日本の本格うどん




写真は左上下右の順、薄口醤油で作った私のうどん、使ったうどん打ちの本(だしの作り方のみ参照。)使ったかまぼこ(こちらで安売りでも2ドル50セントくらい)と冷凍うどん(しこしことしておいしい。乾麺と値段が同じくらい5つ入って2ドルちょっとで失敗がないのでこれにした。)

私は子供のころからうどんが大好きで、日本に住んでいるころはうちでも店でもよく食べていた。シアトルに来て家ではよくうどんを作って食べるが、この周辺では日本食レストランでメニューにうどんはあるもののおいしいうどん屋さんはまだないようだ。英語のウェブサイトでさがすとほとんどのうどんのレシピアメリカ風のスープを使ったり、ピーマンや変な物を入れたもの(フュージョン)が多く、(http://www.foodtv.ca/recipes/recipedetails.aspx?dishid=7588http://recipes.howstuffworks.com/japanese-noodle-soup-recipe.htm)日本的なものもインスタントだった。こちらで、日本のインスタントではないかつお、昆布、いりこ等を使って作ったうどんのだしはアメリカ人に受けいれられるかテストしてみることにした。
まずはレシピの検索から。2年前に日本に帰ったときに買った、「初めてでもでききるうどん打ち」の本からダシのページ、ウェブサイト:
「讃岐の男うどん 備中の女うどん」http://www.okanoue-udon.com/g/tuyu.html 、「中野うどん学校」http://nakanoya.net/dashi.html 、「おいしいうどんつゆの作り方―[うどん]All About グルメ」http://allabout.co.jp/gourmet/udon/closeup/CU20020117tuyu/index.htm を参照にしてダシをつくった。うどんは冷凍の讃岐うどんを使用することにした。
テスト1:アメリカ人のうちの家族。うちで私はダシのもとを使ったうどんスープでよくうどんを食べているし、日本に帰ったときもうどんはよく食べていのでうどんの味は知っている。うどん打ちの本のレシピで濃い口醤油を使った関東風を作ったら、とても塩辛くて色が濃い茶色になった。塩分を減らす必要あり。次のテストでは濃いくちから薄口醤油に変更。
テスト2:近所に住んでいる広島県出身の、いろいろ日本食に詳しいおばさんに味見してもらった。うどん打ちの本の関西風で薄口醤油のダシと、同じもので薄口醤油の量を減らしたものを試食してもらった。最初のものはやはり塩辛かった。2番目の塩分はよかったが、何か味が足りないという提言をもらった。塩分はこの2番目に決定。次のテストではイリコを加えてみることにした。
テスト3:古い友人にばったりあって、彼女の家でうどん味見パーティーを主催してくれた。日本から夫の出張に付き添ってきた日本人の主婦7人とアメリカ人の友人が参加。日本人の奥さん達の口に合うかと心配。せっかくなのでアンケートを作って真剣に味見してもらうことにした。スープは3種類作った。1番目は、イリコ少し沸騰させたもので、昆布鰹節も使用、2番目はイリコは沸騰前に取り出した以外は1番と同じ、3番目はイリコの変わりに戻したシイタケを使用。最初は少しダシだけ味見してもらった。1番はみんな魚の生臭さが気になる。3番は少し塩辛い、2番が一番美味しいというのが一致した意見だった。次にうどんを入れて食べてもらった。一人は1番がいいというのを除いて他は2番が一番美味しいという結果だった。3番はそばに合うかもと言う人もいた。日本人から美味しいといわれてホットした。特にアメリカに来てこんなおいしいうどんを食べたのは初めてと言われて、お世辞とはわかっていても、とてもうれしかった。最後はこの結果を使ってアメリカ人でテスト。
テスト4:夫の誕生パーティーを日本食でやって、うどんを出してみることにした。30人くらいで、構成は1日本人、4イギリス人、2ハワイ出身の中国系アメリカ人、他はみんなシアトル周辺に住む白人というものだった。2種類ダシをテストするために作ったが、他の料理を作るのに手がかかったため、テスト2で一番になったダシを使用することにした。来た人の中にはうどんはまだ?と尋ねる人もいた。結果は驚いたことに、2人がうどんを残しただけで、みんなきれいにうどんを食べたてくれた。白人の子供の親がもっとうどんを子供にと、おかわりも頼まれた。中にはうどんの店を開業したら昼は食べに来るよという人もいた。立ち食いうどんの店はこちらでも受けるかも...。
残念ながらこのダシは味にうるさい近所の広島出身のおばさんには最高とはいわなかった。まだなにかもの足りないと言われてがっかり。私のダシには、ハイミーも砂糖もはいってないので、それかもしれない。彼女はハイミーを日本から送ってもらって何にでも少し風味を出すのに使うというのをきいた。何度かこれからも化学調味料は使わないで、彼女の味に合うよう試すつもりであるが、日本人の若い奥さんたちとアメリカ人に受け入れられたこのうどんの味は、将来、私がサイドビジネスで立ち食いうどんの店をしようと思ったときのために取っておくことに決めた。
シアトルでは食べ物を人に出すには、食べ物取り扱い許可証(food handling permit)を取ったり、食堂はいろいろな条件を満たして、保健所で承認される必要があります。それに、うどんだけでは、体が大きいアメリカ人にはお腹が太らないだろうし、メニューももっとたくさん種類がいる。場所を借りたり従業員を雇ったり、料理人、ウェイトレス、キャッシャーも自分でやらなければならない。
主婦業と好きなインターネットのできる生活になれた私は、今のところうどんだし作りは趣味に留めておくつもりである。

2008年2月21日木曜日

アメリカの食べものと寿司、レストラン







アメリカの食べ物と言えばピザ、ハンバーガー、ステーキ、ケンタッキーフライドチキンだけかと思われるかもしれないが、結構おいしいものがある。こちら来ていつもアメリカの食べものって何だろうと考えることがしばしばある。昨日アメリカ人の友人宅に夕食パーティーに招待された際に、「あなたにとってアメリカの食べ物は何ですか。」と尋ねてみた。その結果は英語のブログに書いたが。(http://fumikob-foodtalk.blogspot.com/)、ここでは少し違うことを書くことにした。
アメリカは日本と違って移民の国である。アメリカの料理は異国の様々な料理が混ざったものである。異国からきた人が本国の料理を出すレストランに行くと、料理の味が期待したものと違うのでおいしくないと言うのをよく聞く。こちらで繁盛している外国料理のレストランは必ずしもその国の伝統的な味ではない。一般的なアメリカ人の口に合うように味付けがしてあるから、そのレストランは繁盛しているのであろう。
日本で、ピザは人気がある。アメリカのピザを食べなれている、私の家族は日本のファミリーレストランのピザはあまりおいしそうには見えないらしい。トッピングが日本風でチーズもアメリカのものとは違う。
たまにその変化したものが元の味とピッタリと合っておいしいものを作り出すこともある。寿司のカリフォルニアロールはそれである。カリフォルニアロールはアボガド、蟹かまぼこ、きゅうりを裏まき巻き寿司(外が白い)に巻いたものである。アボガドは寿司飯としょうゆにあって結構おいしい。この前、子供の中学校の先生のバレンタインのランチに巻き寿司を作っていった。日本風に干しシイタケを煮たもの、干ぴょう、玉子焼き、カマボコ、キュウリを太巻きにしたものとカリフォルニアロールを作って行ったが、カリフォルニアロールは人気があったが、太巻きはアメリカ人の先生たちにはあまり人気がなかった。このランチで、ベーグル(パンの種類)にクリームチーズと生のスモークサーモンを載せてレモンをかけたものが人気があった。それにヒントを得て、先週末のパーティーで生のスモークサーモン、クリームチーズ、キュウリを真にして作った裏巻き寿司をカリフォルニアロールと一緒に出したら、どちらもアメリカ人に受けて10合炊いて作った寿司が全部無くなった。
このスモークサーモンの寿司はクリームチーズを入れているので変な感じだが、食べてみると案外美味しかった。
今日、友人のロシア系ユダヤ人でアメリカに帰化した寿司好きのおじさんが、灯台という日本食、特に寿司食べ放題のところに連れて行ってくれた。色んなアメリカ風に変化した巻き寿司が、握り寿司と共に並んでいた。驚いたのは、天婦羅にした巻き寿司だった。うどん、中華そば、野菜サラダ、野菜天婦羅、中華風の野菜炒めなどもあった。デザートもたくさんあった。このおじさんはわさびが大好きで山のように取って、しょうゆよりもわさびに寿司をつけて食べていた。(上の写真)。これらの寿司のようにアメリカで変化した色んな国の食べ物は、たくさんあるようだ。それはこちらではフュージョンと言って人気がある。これがアメリカ料理の一部になっている。
アメリカ料理専門というレストランは、サンドイッチ、フィッシュアンドチップス、ピザ、スープ、サラダ、フレンチフライ、ハンバーガーなどをメニューの一部にしているもののようだ。日本のスカイラークやファミリーレストランのような所であるが、日本ではいつもご飯が付いているがこちらではほとんどジャガイモが付いてくる。フレンチフライ、マッシュポテト、オーブンで焼いたベイクドポテトの中から選べる。日本との違いは、アメリカのレストランでは調理法を自分で選択できる。(しなければならない。)たとえば、朝食ですら、卵はスクランブルエッグかサニーサイドアップ、ターンオーバー(ひっくり返したもの)、イージー(黄身がやわらかいもの)、ミディアム、ウェル、パンは全粒パン、白いパン、ライ麦パンと選択を迫られる。慣れるまではとてもめんどうくさいが、慣れると自分が好きなものが選べるところはいいと思う。入っているものが気に入らなくて変更を頼むとほとんどの場合簡単に変更もしてくれる。サービスでチップの額が違うからかもしれない。融通がきくが、英語ができなければ、不便である。日本では言葉がわからなくても、メニューの一つを指差すと言葉がわからなくても食べ物を注文できる。外国人は料理が届けられたときにびっくりする可能性があるかもしれないけれど...

2008年2月7日木曜日

シアトルで日本食は?

<---近所にあるテリヤキレストラン。










日本食レストランはシアトルにはたくさんある。テリヤキのファストフードも含めるとあちらこちらにある。興味本位でシアトルシティーサーチ(http://seattle.citysearch.com/find/section/seattle/restaurants.html)で見るとダウンタウンから1マイル以内の日本食レストランが55軒もあった。イタリア料理もシアトルの人に人気がありそうなので試しに、イタリア料理店を同じ条件で調べると50軒あった。イタリア料理より日本料理店の方が人気があるとは思わなかった。日本料理の方がカロリーが低くて他の料理よりも健康的だから?日本料理が好きだけど作り方を知らないから?それとも日本食ブーム?
私はあまり日本食レストランで外食はしない。私は食べ物にはうるさい。日本料理を食べに行ったが、何度かがっかりすることがあった。これは、私が行くレストランは一般的に高級な日本食レストランではないからかも知れない。高級なレストランに行ったこともある。それは日本食ではなかったが、値段の割にはおいしくないので損をしたような気がした。私がおいしいと思う味と一般のシアトル住民の期待する日本料理の味は違うのかもしれない。それでもたまに、もう一度行きたい日本食のレストランに遭遇する。それはチャイナタウンにあるつくしんぼやMercer Islandにあるハルコ等である。そういうところは店がつぶれると嫌なので行くときは友人や家族と行く。だから行くところは同じところか知り合いの日本人が進めるところばかり行くようになる。
こちらの日本食レストランで弁当かコンビネーションのメニューをたのむとたいてい、寿司とご飯と両方入っている。どちらか一方にしてほしい。私には食べ物を残してはもったいないという考えがあって、多すぎるとわかっていても全部食べてしまう。幼いころ親からご飯を無駄にすると目がつぶれると言われたのを覚えていて、その影響かもしれない。これは盲目の人に対する偏見であるが、40年くらい前の日本で、私は純真に親を信じたらしい。母によると、盲目の人を見たとき、幼い私が「あの人は、ご飯を粗末にしたんでしょ?」と尋ねてとても恥ずかしかったそうだ。
私は料理をするのが大好きだ。うちのアメリカ生まれの家族(夫と2人息子)は外食より家で私が作った料理を食べるのを好む。たまにアメリカ人から私は夕食に何を作るのか尋ねられることがある。彼らは日本人は寿司やテリヤキをいつも食べていると思っているようである。私は日本食、イタリア料理、アメリカ料理、メキシコ料理と本やインターネットを見て何でもおいしくて家族がよろこんでたべるものなら何でも作る。それでも私はやはりご飯が好きなので、メキシコ、日本、イタリア、中華、アメリカ、日本のように、一日おきにはご飯を食べる献立である。息子も夫も幸いご飯が好きでたくさん食べる。昼にも週一回おにぎりを持っていく。シアトルでは日本食材が簡単に買える。一般のマーケットに行っても日本米に近いカリフォルニア米、しょうゆ、豆腐、味噌なども買える。そこにないものは宇和島屋(http://www.uwajimaya.com/sea/)にいくとほとんど何でも買える。
上の息子は、朝ごはんに残りご飯があるときはいつも冷ご飯にお茶漬けのもととお湯をかけてお茶漬けを作って食べる。日本人にすれば変かもしれない。私は日本で、たいてい厚切りのパンをトーストにしてジャムとバターをつけてコーヒーと一緒という朝食を食べて育った。あまりお茶漬けを朝ごはんに食べなかったと思う。
アメリカ人で日本に興味を持っている人はたくさんいるようだ。日本に行きたいとか外国語を習うなら日本語というのをよく聞く。そういう人は日本食のファンのようだ。特に寿司は人気があり、テリヤキのレストランは日本ファンならず、たくさんの人で込み合っている。テリヤキの味は日本と違って甘い。テリヤキは下焼きしてあって、オーダーしてから網の上で焼いて直ぐ出来上がる。ごはんとサラダがついて値段も5ドルから7ドルと安い。私も甘すぎるといいながら、外食で格安で早く食べれて脂っこいものが食べたくないときは、テリヤキレストランへ行く。うちの家族はマクドナルドへはもう何年も行っていない。子供はテリヤキの方がハンバーガーよりも好きである。それも母親が日本人のためかもしれない。
シアトルは日本食の好きな日本人の住みやすいところである。何年か前にモンタナ州とワイオミング州を旅行したときには、テリヤキレストランが間単にさがせて、しょうゆも米も買えるシアトルに住むことにしてよかったとあらためて実感したのを思い出す。